京葉工業地帯
「カラフルな重戦車」とでも喩えたくなるこの重厚な光景は、房総半島の内房埋め立て地に広がる京葉工業地帯。千葉県の浦安市から富津市にまでかけて広がる日本有数の重工業地帯である。京葉工業地帯が発展したのは、比較的遅く、1960年代から80年代にかけてである。それ以前に発達した京浜工業地帯が繊維や食品など軽工業を中心としたのに対して、火力発電所や石油化学コンビナート、鉄鋼業を中心とした重工業の拠点として栄え、日本の高度経済成長時代を支えた。もともと京浜工業地帯と京葉工業地帯は東京湾で接続され、巨大な工業地帯を形成していたが、公害や環境問題が指摘され始めて、公害規制法が成立。現在の埋め立て地へと移転した。
【出典】佐藤健寿著『SATELLITE(サテライト)』(朝日新聞出版刊)
http://www.amazon.co.jp/dp/402331420X/
投稿日時 2015-11-27 16:33:00
投稿:朝日新聞出版 書籍編集部